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記事2001年6月23日 16号 (3面)
“独自の教育実践世に問う”
総合学習など分科会、公開授業で
日本私立小学校連合会(長谷川良昭会長=大乗淑徳学園理事長)は五月二十五日、兵庫県宝塚市の雲雀丘学園小学校(町田秀夫校長)で平成十三年度(第四十三回)西日本地区教員研修会を開き、八百人を超える教員が参加して「二十一世紀における私学教育の実践」をテーマに公開授業や講演、分科会研修で研さんを積んだ。 公開授業に続いて行われた開会式では、坂上敏子・西日本私立小学校連合会長(城南短大附属小学校長)が「私立小学校は総合学習に一歩先んじて取り組み、元気で心豊かにあいさつを交わし合う子供たちを育ててきた。感謝と喜びを持って研修し、成果を子供たちやご父兄、地域に返していくことが大事だ」とあいさつ。町田校長が「日私小連は今年一月、広島での全国幹部研修会で『2000年代の教育宣言』を発表し、確かな針路を明らかにした。教育改革の進む中、独自の教育実践をいかに世に問うか、これが私学のやるべきことだ」と歓迎の言葉を述べた。 永年勤続者十人の表彰に続き、佐藤友美子・サントリー不易流行研究所部長が「時代の気分を探る」と題して講演。五・六年生による「嵐山大太鼓」「豊年太鼓」の実演も行われた。 佐藤氏は講演の中で、高度経済成長期以降、何ごともプロセスを経験せず性急に結果を求め、豊かさの中で我慢する経験の少ない世代が親になっており、伝承やしつけが難しくなったと指摘。また、生活は苦しくても終身雇用というレールがあった世代と、生活は楽だが大人が知らないようなことを学ばねばならない若い世代との間で意識の差が大きく、家庭で親と子が一緒に過ごす時間を増やすなど、世代間の意思疎通を図る努力をすべきだとした。 公開授業のうち、二年生の生活科で地域学習「ひばりがおか たんけん」、二年生のPC(パソコン)では、児童がデジタルカメラで撮影した画像をパソコンで編集した。また、十四の部会別研修のうち今年度新設の「総合的な学習部会」は、今回が初めての研修だったため「総合的な学習準備部会」と称して授業研究、情報交換を行った。
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