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記事2004年3月13日 1927号 (7面) 
新校長インタビュー (100) ―― 日本橋女学館中学・高等学校
校長 服部 一枝氏
社会の貢献できる女性
考え表現することが生きること

 日本橋女学館中学・高等学校(服部一枝校長、東京都中央区)は明治三十七年、「質実穏健」を建学の精神に掲げ創立された。同校の教育は、この精神をあらゆる場面を通して実践しているといっていい。この建学の精神を実践することによって「生きる力」を養い、自立して社会に貢献できる女性を育てていこうという願いが込められている。
 「質実穏健」には思いやりの心を育てることも含まれている。正しい言葉で自分の気持ちを正確に伝えることができ、相手の言葉に素直に耳を傾けられるようになれば、お互いの気持ちが理解し合えて、その中にやさしさ、思いやりの心がはぐくまれる、これが同校の考えだ。
 「自信に満ちた人生を送る基盤を本校で培ってほしいのです。そのために中学・高校でさまざまな体験をさせていますが、その一つが、建学の精神の表れである表現力を高めることです」と、服部校長は表現力育成を重視している。
 表現力を育てる場は多い。中学では一年がスピーチ大会(国語)、二年が創作文発表(国語)、スピーチ大会(英語)、三年が演劇発表(国語)を行っている。また、全校規模で創作ダンスに取り組み(体育)、五月の体育祭ではその成果が華やかに披露される。すべての授業が思考力・表現力を養うために工夫されている。
 同高校は二コース七系列編成を導入し、一年次では総合進学と特別進学の二コースに分かれる。二年次から総合進学コースは総合進学、英語英文進学、看護進学、ビジネス進学、情報進学の五系列に、特別進学コースは難関大学文系、難関大学理系に分かれる。
 服部校長は校長室を開放している。校長講話では必ず季節の言葉を折り込み、自然と関連する話をするようにしているという。ある生徒は「今度は何について話してくれるのか、楽しみにしている」と校長室を訪れたことがある。生徒との触れ合いを大切にし、生徒にとって身近な校長でありたいと思っている。
 「私は、生きるとは=考えること=表現すること、考えています。人生をよりよく生きるために、在学中に自分に向いていることを見つけてほしいと思っています」
 昭和六十一年、国語教員として奉職、現在、中学一年の国語の授業も受け持っている。

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