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記事2017年5月23日 2409号 (1面) 
中高連、生徒数の集計結果まとめる
 集計結果によると、私立高校の入学者数は前年度と比べ1499人少ない35万6207人だった。対前年度比0・4%の減少。前年度比で入学者数の減少県は25都府県で、28年度の減少県数19と比べて減少した県が拡大していた。35万6207人のうち、全日制が35万3940人、定時制が898人、中等教育学校後期課程が1369人だった。  国の「高等学校等就学支援金」制度創設以降、また公私間格差を目的に私立高校生等に対する割り増し制度ができたことなどもあって、私立高校等の生徒数はここ数年増加傾向をたどっていたが、今年は、就学(15歳)人口の減少に強く引きずられて1499人の減少となった。  特に、東京都(977人減少)や神奈川県(452人減)、愛知県(420人減)、兵庫県(437人減)、熊本県(387人減)など、首都圏や大都市を抱える県での減少が目立った。  反対に、北海道(対前年度比212人増)、石川県(193人増)、奈良県(272人増)では全国的に見て、入学者数の増加幅が大きかった。  また、高校の1年生から4年生(定時制課程)までを合わせた29年度の私立高校等の総生徒数は104万3267人で、前年度と比べ1749人減少していた。平成28年度の集計では対前年度比で5114人増加していた。  平成29年度の私立高校の総生徒数は前年度と比べ減少していたが、就学人口(中学校卒業者数)は、当然公立高校にも大きな影響を与えている。公立高校の減少率が私立高校より大きければ、私立高校生の高校生全体に占めるシェアが増加している可能性はある。今年8月に文部科学省が公表する学校基本調査速報で明らかになる。  一方、私立中学校の状況を見ると、私立中学校の平成29年度の入学者数は8万858人で、前年度に比べ1059人減少していた。対前年度比で入学者数が減少していた県は29都道府県あり、減少率は28年度の0・3%を1ポイント上回る1・3%だった。私立中学校は近年、授業料が基本的に無償の公立中高一貫教育校が全国に拡大したことから、入学者数の減少傾向が続いており、29年度もそうした状況は変わらず、減少幅は拡大したといえる。  1年生から3年生までを合計した私立中学校の生徒総数は24万2510人で、前年度と比べて2650人減少していた。私立中学生数が前年度と比べて減少していた県は36都道府県あり、生徒総数の対前年度比の減少率は1・1%だった。これも28年度の減少率0・8%を0・3ポイント上回っていた。  対前年度比で生徒総数の減少数が大きかったのは、神奈川県(688人)、大阪府(433人)、広島県(211人)、埼玉県(190人)、福岡県(169人)等。  こうした厳しい状況から生徒募集の停止、休校を決めた学校も全国で10校に上った。その一方で三重県、兵庫県、長崎県では私立中学校新設の動きも見られた。  私立中学校の生徒総数24万2510人のうち、私立中学生が23万9118人で、残る3392人が中等教育学校前期課程の生徒だった
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