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記事2018年6月13日 2445号 (1面) 
近く「骨太の方針」閣議決定

今年8回目の経済財政諮問会議(議長=安倍晋三・内閣総理大臣)が6月5日に開かれ、「経済財政運営と改革の基本方針2018(仮称)」(いわゆる「骨太の方針」)の原案等について議論が行われた。原案では日本経済の力強い成長の実現に向けた重点的な取り組みについて、人づくり革命の実現と拡大として、幼児教育の無償化、待機児童問題の解消、高等教育の無償化、私立高等学校授業料の実質無償化、リカレント教育の拡充、大学改革など8本の柱を掲げている


低所得層を中心に高等教育を無償化 


リカレント教育の拡充も


その上で高等教育の無償化に関しては、住民税非課税世帯(年収270万円未満)の子供たちに大学等の授業料を減免する。国立大学は全額免除、公立大学は国立大授業料を上限に、私立大学の場合は、私立大学の平均授業料と国立との差額の2分の1を加算した額まで減免する。1年生には入学金も減免する(私大の場合は私大の平均額が上限)。短大、高専、専門学校も大学に準ずる。  同時に給付型奨学金については、住民税非課税世帯を対象に、学生が学業に専念できるよう必要な生活費を支給する。  また住民税非課税世帯に準ずる世帯(年収300万円未満)の子供については、住民税非課税世帯の授業料減免・給付型奨学金の3分の2を、年収300万円から380万円未満の世帯については住民税非課税世帯の3分の1を支援する。支援対象者については高校在学時の成績と学業への意欲を確認、単位の取得状況、GPA等によっては支援の中止もある。  さらに学生が支援措置を受けられる大学も限定され、実務経験のある教員の授業科目の総卒業単位に占める割合、学校法人の理事に産業界等の外部人材を複数任命している、財務情報、教育活動の情報公開状況等も要件となる。低所得世帯にウエートを置いた支援措置に与党の一部からは、全ての学生の授業料等を減免、いわゆる出世払い制度を採用すべきとの声もあり、原案では中間所得層におけるアクセスの機会均等について検討を継続するとしている。  また、大学改革に関しては、各大学の役割・機能の明確化を冒頭に掲げており、私立大学に関しては人材育成の三つの観点(世界を牽引する人材、高度な教養と専門性を備えた人材、具体的な職業やスキルを意識した高い実務能力を備えた人材)を踏まえた選択を行うこと、そうした取り組みを加速する支援の枠組みを設ける、としている。  高等学校の授業料の実質無償化に関しては原案では詳細な記述はない。  リカレント教育に関しては、専門実践教育訓練給付(7割助成)について対象講座を大幅に拡大、またAIやロボット、農業技術、看護、保育、企業インターンシップを取り入れた女性の復職支援など20程度の分野で先行プログラムを開発し、逐次全国展開、実務家教員育成のための研修等を進めるとしている。さらに文教・科学技術等の重要課題では、教育の質が確保されず定員割れとなっている大学等への私学助成の減額措置の強化等を挙げている。骨太の方針では新たな外国人材の受け入れも盛り込んでいる。骨太の方針2018は6月中旬に閣議決定する。

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