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記事2018年8月13日 2451号 (0面) 
文科省、主権者教育推進で会議設置
社会参画の態度育てる教科教育などを検討
座長に篠原文也氏(ジャーナリスト)就任

文部科学省が新たに設置した「主権者教育推進会議」が8月7日、同省内で初会合を開いた=写真=。選挙権年齢および成年年齢の18歳への引き下げや学習指導要領の改訂などを受け、子供たちに主権者として必要な資質・能力を確実に身に付けさせる主権者教育の推進方策などについて検討を行う。  選挙権年齢は、2015年の公職選挙法改正により18歳以上に引き下げられ、成年年齢は今年6月の民法改正により22年度から18歳に引き下げられる。また、学習指導要領の改訂では22年度から高校の必履修科目として「公共」が新設されるなど、主権者教育の充実が図られている。  こうした中、文科省では、当時の義家弘介副大臣の下に設置した「主権者教育の推進に関する検討チーム」(2015年11月〜2016年6月)で検討を進めるとともに、総務省などと連携して学校における主権者教育の取り組み状況の調査や体験的・実践的な学習プログラムの開発、地域人材の活用促進・コーディネート機能の強化などの具体策を実施。総務省でも「主権者教育の推進に関する有識者会議」(2017年1〜3月)において、選挙権年齢引き下げ後に初めて行われた2016年7月の参議院選挙の総括や、発達状態に応じた主権者教育の取り組みの方向性の提示などを行っている。  新たに設置された「主権者教育推進会議」では、(1)主権者意識を涵養(かんよう)し、社会参画の態度を育てるための教科教育をはじめとする学校の諸活動の相互連携と学習指導の在り方、(2)学校や地域、国、国際社会の課題解決を視野に、学校・家庭・地域・関係機関等が連携して取り組む実践的な教育活動の展開と支援策などについて検討を行う。期間は2020年3月末まで。  この日の会合では、委員の中から政治解説者でジャーナリストの篠原文也氏を座長に選出。篠原氏は、「主権者教育は選挙教育ではなく、パブリックマインドを養い身に付けることで世の中のことに関心を持ってもらい、投票力や投票の質の向上につなげるものだ。そのために、小学校と中学校での教育を高校で必履修科目となる『公共』にどうつなげていくのか、また地域・家庭で議論や意見交換を行う環境づくりをどう促進していくのかが大事だ」と語った。  出席した委員からは、「家庭での議論を促進するために、学校でどのような主権者教育を実施しているのか周知する必要がある」といった意見や、「教育課程と教員養成が連携しておらず、ディベートの方法や議論のロジックを教員養成の段階でどのように教えるのかも検討しなければならない」との指摘があった。

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